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ジョブシステムやハウジングなどさまざまなシステムを搭載したMMORPG!
2013/08/26
一度壊れた世界が再生する――リリースされたもののシステム面などユーザーからの評価があまりにも低く、通常では考えられない再開発が行われた国民的タイトルFFXIVが、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下新生FFXIV)」として新しく生まれ変わる。ほぼ全面的に刷新された「エオルゼア」の世界を誰でも無料で体験できるオープンβテストが、2013年8月17日18時より開始された。まさに「王道」と言える作りに「新生」されたこの国産大型MMORPGの広大な世界を、プレイレポートでお届けしよう。

多彩なキャラクタークリエイション
新生FFXIVのキャラクタークリエイションは、種族が5つ、種族ごとの部族が2つ、そして各性別の合計20種類から選択することとなる。これまで性別が限られていた「ミコッテ」と「ルガディン」にそれぞれ男性と女性が追加されたのが大きな変更点だ。基礎パラメータはほぼ等しいため、どの種族・性別を選択してもその後のプレイに支障はない。
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種族が決まると次にカスタマイズ画面に遷移する。肌や髪の色、果ては身長や胸囲までとにかく細かな設定が可能で、さらにフェイスペイントやほくろなどのパーツを加えることも出来る。光のあたり方によって微妙に見え方も変わってくるので、右下の背景や時間の設定を変えて色味などを調整しよう。作成したキャラクターグラフィックはローカル保存が可能なので、様々なパターンを作成してひとまず保存しておき、最終的な決定は後回しにすることもできる。
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見た目のカスタマイズが終わると、守護神とスタート時の職業(クラス)の選択画面に移行する。守護神については種族同様どれを選んでもプレイに支障はないようだ。開始クラスは「斧術士」「剣術士」「格闘士」「槍術士」「弓術士」といったファイターと「幻術士」「呪術士」「巴術士」のソーサラーから一つ選択する。どのクラスで始めるかによって出身国が自動的に決定されるため、特定の都市で開始したい人はその都市にギルドがあるクラスを選択しよう。最後に自分が遊ぶサーバーを選択すると、オープニングムービーを経て一冒険者として「エオルゼア」に降り立ち、いよいよゲームプレイの開始だ。
クエストをこなしてレベルをあげていこう
新生FFXIVは、MMO経験のないユーザーにもわかりやすいようにチュートリアルがふんだんに用意されている。導線に従ってクエストを受注し、クリアしていくだけでどんどんレベルが上がっていき、新しいエリアにも足をのばすことができる。通常のクエストは「!」が、メインのシナリオに絡んだクエストは「メテオ」をかたどったマークが受注できるNPCについているため、時折表示されるHOW TO画面を読みつつ進めていけば難なくプレイできる。経験の浅いユーザーにとっては親切設計となっている反面、これまでMMOを経験してきたユーザーにとっては「お使いが多い」「チュートリアルが多すぎる」などと不満に感じることもあるかもしれない。が、いずれレベルが上がればそういった「やらされている感」はほとんどなくなっていく。
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今回のプレイレポートでは新生で新たに追加された「巴術士」を選択したため、海の都「リムサ・ロミンサ」でのスタートとなった。メインクエストは酒場「溺れた海豚亭」にいるNPC「バデロン」を起点として序盤は進んでいくが、それと並行して、最初に選んだクラス「巴術士」のギルドでギルドマスターより受けることが出来る「クラスクエスト」をこなすことも重要だ。5レベル毎に新たなクエストが発生し、NPCとの共闘などによりそのクラスの動き方などを学ぶことが出来る。また、クリアすると様々な装備や新しいアクションを取得できるので、レベルが上がったら必ず「クラスクエスト」を受注して挑戦するのがよさそうだ。
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機能やコンテンツはメインクエストをこなすと開放されていく
ゲームを進める上で便利な機能や新しいコンテンツは、メインクエストをこなしていくことによって段階的に開放される。まず、レベル10のクエストを終了すると「宿屋」の利用や「ギルドリーヴ」の受注が可能だ。「宿屋」に入ると、経験値ブーストが得られるようになる「レストボーナス」が蓄積され、それまでのクエストで流れたカットシーンの再生や特定のアイテムを収納するボックスが使用できる。設置されたベッドで「休む」を選択するとログアウトとなるが、種族ごとに専用のカットシーンが用意されているので、ログアウトする時はレストボーナス付与の意味でも宿屋で行うのがベストだ。
「ギルドリーヴ」とは、都市や主要キャンプで受注することが出来る経験値獲得目的のソロ用クエストだ。まずは開始国の冒険者ギルドで開放クエストを受け、指示に従って一つギルドリーヴクエストをこなすとその場所でのギルドリーヴが開放となる。リーヴチケットは毎日9時・21時に規定枚数が発行され、ファイター用には「傭兵稼業」、クラフター用には「製作稼業」などといったものが用意されている。チケットは99枚まで貯めておく事が可能なので、毎日こなすのもよし、休日に一気に消費するのもよし、自分のプレイスタイルに合ったやり方で経験値を稼ぐことができる。
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レベル10から受注できる「クラスクエスト」をクリアすると他のクラスに変更できるようになり、開始時に選ぶことができなかった、製作ができる「クラフター」や採取ができる「ギャザラー」にクラスチェンジ可能だ。開始都市にギルドがないクラスに変更するにはもう少しメインクエストを進行させる必要があるが、ひとまずは「鍛冶師」や「漁師」などリムサ・ロミンサで解放できるクラスのギルドに入門することにした。クラフターやギャザラーについては後ほど詳しく述べるが、レベル1の最初のクエストをクリアすると、ワンボタンでクラスチェンジが可能となる「ギアセット」も解放となり、新生FFXIVのメインシステムである「アーマリーシステム」がどのようなものかを体感できる。
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コンテンツファインダーを使用してパーティープレイが気軽に楽しめる
レベル15に到達すると、いよいよソロプレイからパーティープレイにシフトする。新生FFXIVでは「コンテンツファインダー(以下CF)」というシステムで、気軽にパーティープレイができるようになっている。サーバーを超えたマッチングシステムとなっているため母数が多く、待ち時間がほとんどないため、時間があまり取れないプレイヤーやゴールデンタイムのプレイが難しい人にも心強い作りだ。
CFに登録すると、4人パーティーでの最適ロール(役割)構成である「タンク(盾職)1人+DPS(アタッカー職)2人+ヒーラー(回復職)1人」でマッチングが行われる。テストではやはりDPSが多かったせいか、他のロールと比べてDPSでの待ち時間はかなり長かったようだが、シャウトでパーティーを募集する形式だった頃よりは断然手間やストレスが少ない。戦闘で全滅した場合もすぐに再戦できる仕組になっているのも嬉しい点だ。
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メインクエストでの連続したインスタンスダンジョン巡りや、オープンβテストでの最終戦闘となった蛮神イフリートとのバトルも、これまで他人との関わりがまったくなかったプレイヤーでもCFを使用することでクリアが可能だ。オープンβテストでのレベルキャップだった20に到達する頃には、3つの都市間を行き来できる「飛空艇」や、アイテムの収納やマーケットへの出品ができる「リテイナー」も解放され、メインストーリーの主軸となる主要人物たちも次々と顔を見せてメインクエストも一つの節目を迎える。最初のクラスはほぼクエストのみで20に到達できるので、正式サービス開始後に最高レベルである50に到達して「エンドコンテンツ」と呼ばれる難易度の高いものに挑戦できる日もそう遠いことではなさそうだ。
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豊富なレベリングコンテンツで経験値獲得が容易
「MMORPGの王道」を行く新生FFXIVでは、やはり最終目的の一つとして「エンドコンテンツバトル」の挑戦と達成が掲げられている。そのためには経験値を獲得してレベルをキャップまで上げる「作業」が必要となるが、その「作業感」を緩和するべく様々なコンテンツが用意されている。
一つは「ID」と呼ばれるレベリングダンジョンだ。経験値獲得目的のIDは4人パーティーのものが主で、CFを使用することによって簡単に侵入できるために周回するプレイヤーも多い。ダンジョン内の宝箱からは装備品が獲得できるので、レベルに見合った装備で更に上を目指していくことも容易にできる。
二つ目は、フィールド上至る所で突発的に発生するFull Active Time Event(以下F.A.T.E)と呼ばれるコンテンツだ。多数の敵を殲滅するタイプや特定の場所を防衛するタイプなど種類は様々で、経験値はもちろん、お洒落目的の装備品や連れて歩けるペット「ミニオン」などが報酬で獲得できるものもある。レベル帯や時間によってはかなり多くのプレイヤーと共闘することになるが、エフェクトが重なるなどグラフィックの負荷がかなりかかっているであろうにもかかわらず、ラグが全く感じられないのが驚異的だった。また、自分のレベルよりも下のF.A.T.E.に参加する場合も「レベルシンク」という状態が選択でき、適正レベルでプレイして報酬がもらえるため、どこにいても気軽に参加できるのが嬉しい。また、F.A.T.E.のタイトルにはFFファンであれば思わずニヤリとしてしまうようなものも多数あり、開発チームの遊び心が垣間見えて面白かった。
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「討伐手帳」もソロで気軽に経験値が稼げるコンテンツだ。クラス毎に内容が異なっており、レベルに応じたモンスターを該当数倒す事で一つずつクリアしていく。ランクは現時点でレベル10刻みで1から5まで設定されているが、数は多すぎず少なすぎず、無理なく手軽にクリアしていける。
その他、先に述べた「ギルドリーヴ」やパーティープレイが学べる「ギルドオーダー」も駆使すれば、「作業感」を感じずにどんどんレベルが上がっていきそうだ。
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エオルゼアの経済を支える「クラフター」と「ギャザラー」
もちろん新生FFXIVの楽しみはバトルだけではない。各地で鉱物や農作物を採取する「ギャザラー」や、素材を元に装備品や薬品を製作する「クラフター」は、エオルゼアでの経済を担う重要なクラスだ。ここでは、オープンβテストでようやく解禁となった「漁師」と、エオルゼアの台所「調理師」をレポートしよう。
その名の通り「釣りをする」ことが仕事の「漁師」だが、旧作とは異なりアクション性が排除されてより親しみやすいものとなった。まずは釣り餌を選択して「キャスト」で釣りを開始し、魚がかかったら「フッキング」することで魚が釣れる。リールの音や大物がかかったときのモーションが長めに設定されているなど、細かい部分がかなり作りこまれていた。かかった魚をそのまま餌にする「泳がせ釣り」も実装されており、がらっと変更されたシステムはかなり楽しめそうに思えた。さらに、釣った魚は「魚類図鑑」と「釣果記録」に記録され、自分が今まで釣り上げた魚の種類やサイズが一目でわかるため、コレクター要素も含めてハマる人は多そうだ。
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「クラフター」の一つ「調理師」は食べ物を製作するクラスだ。クラフター全般として、まず作りたいものを「製作手帳」から選択して材料をセットし、「作業」コマンドを選択して耐久度と引き換えに進捗を伸ばし、アイテムを完成させるまでが一つの流れだ。素材は自分で調達しなければならないので、マーケットを利用したりショップで購入するなどの準備が必要となる。適正レベルではなかなか難しいが、「加工」によって品質を上げて性能の高いハイクオリティー(HQ)品を作ることも出来る。品質が高ければ高いほど獲得経験値が増えるため、レベルに応じて覚えていくアクションを駆使して試行錯誤しつつ、より品質の高いものを製作するのはとても楽しい。また、初めて作るものには経験値ボーナスがつくため、製作手帳を一つずつ埋めて多くの経験値を獲得していくことも、早期レベルアップには欠かせない。一度作ったアイテムなら連続して自動で製作できる「簡易製作」も、部品など中間素材が簡単に量産できるのでかなり便利なものだ。
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クラフターとギャザラーにも専用装備が用意されている。現状最高ランクに位置付けされるものはかなりの高性能を誇り、グラフィックも各クラスの特徴を活かした独自のデザインとなっている。製作するにはそれ相応のレベルとアクションが必要となるが、ファイターでの「エンドコンテンツバトル」のように、最終目標の一つとしてこの専用装備を着ることを目指すのもいいだろう。
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ハウジングやPvPなど、今後が楽しみなコンテンツも
旧作での引継キャラクターを使用して、オープンβのテスト項目である「ハウジング」とPvPエリア「ウルブズジェイル」も一通り体験してみた。
「ハウジング」は正式サービス後初回のパッチで公開されるコンテンツなため、オープンβテストではグラフィックの負荷テストのみが行われた。「住宅展示場」という運営からの言葉通り、エリア内に建物が建っているだけのものだったが、大邸宅からお手頃な小さめの家まで様々な外見の建物があり、それぞれの建物の入り口にはモーグリをかたどったポストが配置されるなど、景観を見るだけでも今後の拡張が非常に楽しみに思えた。中には露店のような場所もあり、リテイナーを配置するなどしてアイテムの売買ができるのか、さらなる情報を待ちたいところだ。
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PvPエリア「ウルブズジェイル」にはCFを使用して参加した。正式実装後は専用アクションを使用することになるようだが、今回は距離を検証する目的のみのテストだったため、既存のスキルを使用しての4vs4のチーム戦となっていた。そのため、内容自体は白魔道士や黒魔道士といった「寝かせ魔法」を持つキャラクターでの一方的な戦闘に終始していたが、遮蔽物の配置やコンテンツの流れは把握することができた。今後「PvPコンテンツ」自体は必須となる状況にはならないようだが、これまで対人戦闘の経験がない自分でも「実装されたらやってみたい」と思えたので、正式実装後に期待したい。
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軽いクライアントと美麗なグラフィックで「エオルゼア」が堪能できる
正式サービス時とほぼ同等のコンテンツが盛り込まれた、まさに「体験版」と言ってもいいオープンβテストだったが、とにかくグラフィックの美しさは素晴らしく、表示人数が最大でも軽いクライアントは驚きだ。確かに序盤はほぼ一本道に思えるため好みが分かれる部分はありそうだが、とにもかくにも「王道」のMMORPGはやはり心が躍る。旧作からの引継によってはじめからキャップ上限に達しているユーザーが少なくないため、サービス開始時に実装されるエンドコンテンツの多さも誇れる部分だろう。
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旧作をプレイしてきた筆者にとって、新生FFXIVは全く違うゲームに思えた。ストレスだった部分がことごとく解消され、より遊びやすい作りになっていたのは正直驚きだった。もちろん、アイテムのソートやゲームパッド使用時など、UIにはまだブラッシュアップすべき部分が残っているように思えるが、ここは今後パッチで徐々に改善されていくだろう。
様々な人との触れあいを楽しみ、キャラクターを育ててさらなる高みを目指す、そんなMMORPGらしさが思う存分楽しめそうな「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」は8月27日から正式サービスが開始される。一度は壊れた世界がどのように再生され、どのような物語が紡がれていくのか、ぜひ自分の目で確かめてほしい。
